早速ですが、今回の名言を見ていきましょう。
以下の名言をあなたならどう英語で表現しますか?
「事実は小説よりも奇なり」
英語に直すとしたらどうするか?
ちょっと考えてみてください。
アイデアは浮かびましたか?
それでは以下、見ていきましょう。
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「事実は小説よりも奇なり」
こちらは以下のように表現できます。
Truth is stranger than fiction.
いかがでした?
「事実は~」の部分は、普通に「Truth is…」と表現します。
ここで「fact」は?と思ったかもしれませんね。
「fact」は「事実や実際のデータ」を強く意識させる言葉です。
ですので、
Fact is stranger than fiction.
としてもOKです。
ただ、この名言の本質は
「真実とはどこまでも、人の想像を超えてくるなぁ、、、」という驚嘆です。
そう考えるならば、やはり、客観性の強い「fact」よりも、「物事の真相や真理」という抽象度の高い「truth」がこの文脈では相応しいといえます。
なので、
Truth is …
とするのがいいでしょう。
次に、「小説より奇なり」の部分です。
「小説」をあらわす言葉は、普通は「novel」ですよね。
ですから、
Truth is stranger than a novel.
としても良さそうです。
ただ、「novel」という単語は「小説」だけを指すことばです。
この名言における「小説」の真の意味は「人が考え出せるストーリー全部」のことを指しているのは明白で、それは小説に限定すべきではないような気もします。
例えば、映画や漫画、アニメだって「人の創りしもの」ですよね。
ノートの端に書いたメモ書きだって、立派な物語になりえます。
そう考えると、「文字情報をベースとした創作物全般」を示す「fiction」という言葉のほうが「novel」よりもしっくりきます。
「、、、より奇なり」の部分は、「stranger than…」とします。
「奇妙な」を示すことばは「strange」がぴったりです。
それを「比較級(~よりもっと、、、)」を使って、
stranger than ~
という表現を使うのが一番簡単です。
ここまでの内容を整理すると、
「事実は小説より奇なり」は
Truth is stranger than fiction.
こう表現できるわけです。
ちなみに、この名言の生みの親であるマーク・トウェインは以下のように述べています。
"Truth is stranger than fiction, but it is because Fiction is obliged to stick to possibilities; Truth isn't."
(事実は小説より奇なり。だがそれは、小説は(起こりうると想像できる)可能性(の範疇)に囚われざるを得ないからだ。事実はそうではない)
この言葉は、「フィクション(小説をはじめとした創作物)には可能性の限界がどうしても存在してしまう一方で、truth(実際に起こってしまうこと)は、不思議な偶然の重なりによる、人知を超えた展開を見せることがよくあるために、人の想像の範疇をはるかに超えてくる。それ故に、どんな物語も現実を超えることは難しいかもしれない」ということを示唆しています。
「人に歴史あり」とも言いますが、皆さん自身の人生もきっとどんな小説よりも波乱万丈だったかもしれませんね。
そして、これから先の人生も、きっとにわかには信じられないような素敵な幸運が重なる未来が待っていることでしょう。
「自分の人生ほどの傑作はない」と自信を持って言えるような面白い生き方を是非これからも模索していって下さいね。